コーヒーの発見伝説②2014.01.24
前回のブログではアラビアでのコーヒー発見伝説をご紹介しましたが、今回はもう一つのエチオピア説をご紹介したいと思います
今回も少々長いのですが、お付き合いください
エチオピア~ヤギ飼い少年カルディ発見説
「修道士様、これは奇跡の実です!ヤギとこの僕に奇跡が起きました!」
興奮した面持ちで話すヤギ飼いの少年の手には、その奇跡を起こすという赤い実がにぎられていた。この少年の名はカルディ。アラビア半島とアフリカ大陸が出会う場所での物語。この地こそ、私たちが愛するコーヒーの生まれ故郷ともいうべき、運命の場所だった。
ある日のこと、ヤギ飼いのカルディは放し飼いにしていたヤギたちが、夜になっても飛び回っていることに驚いた。「なぜだろう?」不思議に思ってカルディがヤギたちをしばらく観察していると、ヤギたちがみな赤い実を食べていることに気付いた。そこで勇気を振り絞ってカルディも試しにその実を口にした。するとどうだ、全身に活力がみなぎってきたではないか。これに驚いたカルディは、修道士のもとに駆けつけ、前述のようにこの奇跡を告げた。
カルディの話を聞いて修道士は、その実があれば、夜の長い祈りを襲う睡魔にも打ち勝つことが出来るのではないかと考え、その実を口にした。結果はカルディの言った通りだった。そしてその後、この赤い実が、修道士たちの間に睡魔に打ち勝つ”秘薬”として広まっていったのだった。
この2つの伝説に共通するのは、コーヒーの実の持つ奇跡の力と、僧たちの登場。その後コーヒーは、イスラム寺院での僧たちの修行に秘薬として長い間使われることになり、世界に広まっていったというのが、伝説によるコーヒーの起源である
